チャレンジする心のある人にとって、人生は、美しい。
ベルリン・フィルのホルン奏者、サラ・ウィリスは、マスタークラスを行ったキューバで、ハヴァナの街にモーツアルトの胸像を見て驚いた。苦しい暮らし。演奏を始めると何も悩みはないように音楽に没入するミュージシャンたち。でも彼らの楽器は、ボロボロだった。そこからこのアルバム『モーツアルトとマンボ』が生まれるまで。
これは、ほんとに楽しいアルバム。詳しいことは、上のヴィデオで語られていますが、
ベルリン・フィルのコルニスト（ホルン奏者）サラ・ウィリス。
マスター・クラスをやりにキューバへいって、逆にキューバの音楽に魅了され、遂にこのアルバムに至る。
題して、『モーツァルトとマンボ』（笑）
まぁ、いろいろ批判もあるでしょう。特にラテン音楽通の方々には、搾取されたような気持ちになる方もいるかもしれません。
しかし根っからのキューバ音楽ファンには、こういうことが入口になってもいいんじゃないか、とポジティヴに捉える人もいるかもしれません。
このサラ・ウィリスという人は、YouTubeを見ると、ＴＶの音楽番組などもやっていて、スターウォーズなどで知られる映画音楽家、ジョン・ウィリアムスにホルンを吹かせるなどもしています（笑）
英語話者らしい、とても明るい印象の人ですね。
冒頭にクリップしたヴィデオでも語られているように、
初めてキューバに来て、街なかにこのモーツアルトの像を見つけて驚いた、
苦しい暮らしの中でも、ひとたび演奏を始めると、悩みごとなど何もないように夢中になる、その音楽への純粋な愛、
個々のミュージシャンは優秀で、音楽性も高いのに、楽器がみんな古くて、だからこのアルバムは、みんなに新しい楽器を買うためにも作った、
といっています。
モーツアルトをマンボでやることについては、逆にクラシック音楽の人たちからは、ほとんど批判は出ないだろう、と思います。
少しでも多くの人にクラシックを聴いてほしい。そういう考えの人で、いまや満ち満ちている、と思うからです（笑）
…いや、やはり、アルバムに併録されている原曲とあわせて聴くと、マンボ版には生硬な感じも否めませんが；）
僕が感動するのは、モーツアルトをマンボにしたこの音楽にというよりも、このサラ・ウィリスという人の前向きで、自由で、やりたいことをやる、その生き方自体、です。
この２つ目のヴィデオを見ても、なんて楽しそうなんだろう、と思いませんか？；）
超一流の音楽家になるには、もちろん大変な才能も、運も、お金も必要だったでしょう。
ベルリン・フィルのメンバーになり、さらにキューバにマスタークラスに行き、そこで心を打たれるミュージシャンたちに出会う…。
そこにはもう、数え切れない幸運の連鎖、というものがある、と思います
それでもやはり、結局そんな全てを、
そしてこのアルバムを可能にしたのは、
彼女の自由で前向きな心、新しいことにチャレンジしよう、という心なのではないでしょうか。
タイトルにも書いたとおり、
チャレンジする心を持つ人にとって、人生は美しい。
そう改めて教えてくれることが、何よりも、胸を打つのだと思うのです。
アルバム：Mozart Y Mambo
Wolfgang Amadeus Mozart (Compositeur), Edgar Olivero (Compositeur), Dámaso Pérez Prado (Compositeur),
Sarah Willis (Interprète), Harold Madrigal Frías (Interprète), Yuniet Lombida Prieto (Interprète), Buena Vista Social Club (Interprète), Jorge Aragón (Interprète), Havana Lyceum Orchestra (Interprète), José Antonio Méndez Padrón (Interprète)
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…tumblrブログにポストした記事ですが、Mediumで音楽関係のポストを見てくれている人もいるようなので、こちらにもポストしておきます！
（（（このポストは、面白かったですか？？）））
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＊関連する以前のポスト→「 何故シューベルトにヴィデオ・クリップが必要か。」
なぜかフランスでも日本でもほぼ無名、アメリカの21世紀型スター・ピアニスト、シモーヌ・ディナースティンに関する簡単なイントロダクション。 — Why Schubert needs a promotion video? I’ll tell you why.
